2014年4月28日月曜日

韓国の威信、地におちる-(10):スペイン船で火災、船長指示で318人全員救助

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朝鮮日報 記事入力 : 2014/04/28 10:24
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/04/28/2014042801138.html

旅客船沈没:スペイン船で火災、船長指示で318人全員救助
セウォル号船長と対照的
直後に急速な方向転換
船が傾かないよう左舷・右舷に乗客二分し避難

 乗客・乗員334人を乗せ、北大西洋カナリア諸島沖を航海していたスペインの旅客船で25日に火災が発生したが、船長・乗員の落ち着いた対処で全員が無事に救助された。
  大事故に発展する可能性のある状況だったが、船長と乗員、そして管制当局が落ち着いて訓練通りに行動したことが奏功した。
 特に船長の落ち着いた判断が重要な役割を果たしたと外信は伝えている。

  1万2000トン級の定期旅客船「ボルカン・デ・タブリエンテ号」は同日午後6時40分、乗客318人、乗員16人、車両60台を積んでテネリフェ島ロス・クリスティアーノス港を出発し、ラ・パルマ島へ向かった。7時ごろ、車庫の方で火災報知器が鳴った。
 1台の車のエンジンから火が出たのだ。
 火は周辺の車に燃え移り、ますます広がった。
 火災報知器が鳴ったのと同時に車庫近くのスプリンクラーが作動し、防煙・防火シャッターが自動的に降りた。

 船長は港までの距離を考えて十分な時間があると判断、引き返すことを決めた。
 船長は港湾管制センターに報告した上ですぐに乗員たちに乗客を避難させる準備を命令した。
 乗員たちは「船は引き返すが、大きな事故ではない」と告げて乗客を安心させた後、救命胴衣を身に着けて部屋の外の通路に出て一列に並ぶように指示した。
 また、重心が一方に偏らないよう、乗客を左舷と右舷に半分ずつ配置し、たった数分で脱出態勢を整えた。

 事故の報告を受けたスペイン海上警察当局はヘリコプター2機、救助艇2隻を出動させ、引き返す旅客船を護衛した。
 また、最悪の事態に備えて1300人を乗せることができる9000トン級の高速フェリーを向かわせ、全員脱出に備えた。
 港では消防車4台と救急チームが待機していた。
 船は7時30分、無事に港に戻ってきた。
 スペイン海上警察当局によると、車4台が全焼し、12人がパニック症状に陥ったが、人命にかかわる被害はなかったという。


レコードチャイナ 配信日時:2014年4月29日 11時48分

<韓国船沈没>
「韓国は永遠に先進国にはなれない」、
一般市民を見捨てる韓国の「官」と「商」―中国メディア

  2014年4月28日、韓国南西部沖で起きた韓国船「セウォル号」の沈没事故について、韓国の海洋警察は救助活動の映像を公開した。
 映像には船員らが乗客を置き去りにして逃げる様子が映っていた。
 これに対し韓国メディアは
 「韓国社会が官僚主義を克服できなければ、永遠に先進国にはなれない」
と、事故で明らかになった「官と商の癒着」を強く非難した。
 環球時報(電子版)が伝えた。

 28日、韓国の海洋警察は事故発生時の映像を公開した。
 韓国社会では現場に最も早く到着した海洋警備船が乗客より先に船長と船員を救助したことについて非難の声が挙がっていたが、当時警備船は事故の詳細を知らされておらず、状況がはっきりしないまま救助活動に当たってていたことが映像から分かった。
 この時の救助隊員は
 「船長らは制服を着ておらず、緊急状況だったのではっきりと相手の身分を確かめなかった」
と述べている。

 さらに映像には、船員たちが制服を脱いで普段着に着替え、脇にあった救助いかだに見向きもせずわれ先にと救助船に乗り込み、船長は自分が逃げることだけ考え、ズボンをはく余裕さえなかった様子がはっきりと映し出されていた。
 「セウォル号」の沈没の原因には韓国内に根深い「官と商の癒着」が根底にあると指摘されている。


朝鮮日報 記事入力 : 2014/05/03 09:56
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/05/03/2014050300529.html

韓国南東部でも2件の船舶事故
海警に守られ帰港

 旅客船「セウォル号」沈没事故による衝撃の余波が続く中、南海(東シナ海)と東海(日本海)海上で船舶事故が2件立て続けに発生した。

 2日午後6時30分ごろ、韓国南部・巨済島(慶尚南道)近くにある外島ボタニア(外島海上観光農園)の船着き場の沖合で、乗客141人と乗組員3人を乗せた遊覧船(38トン級)がエンジン故障でストップした。
 乗客からの通報により統営海洋警察警備艇が出動、別の遊覧船2隻に乗客を移動させ、乗客たちは午後7時5分ごろ無事に巨済島の長承浦港に到着した。
 
  同日、慶尚北道の鬱陵島と独島(日本名:竹島)を往復する旅客船もエンジン故障により港に戻った。
  同日2時40分ごろ、鬱陵島から独島に向かっていた旅客船「ドルフィン号」(310トン級)が独島の北西およそ16キロ地点でエンジン二つのうち一つが故障した。
 同船には乗客乗員396人が乗っていた。
 旅客船は運航会社と鬱陵運航管理室に通報し、午後4時35分ごろ鬱陵島に戻ることを決定、海洋警察の護衛を受け、片方のエンジンだけで午後7時50分ごろ鬱陵島の沙洞港に戻った。
』★.


ニューズウィーク 2014年5月13日(火)14時49分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/05/post-3259.php

From GlobalPost.com特約
[2014年4月29日号掲載]

フェリー沈没事故を韓国はなぜ「恥」と感じるか
Ferry Disaster Fills South Korea with Shame

★.犠牲者への哀悼、
★.当局への怒りに
★.加えて「国の未熟さをさらした」
という特有の感情がある
ジェフリー・ケイン


●子供が 泣き崩れる行方不明者の家族。乗客の大半は修学旅行中の高校生だった Issei Kato-Reuters

 先週、韓国南西部沖で起きた旅客船「セウォル号」の沈没事故は乗客・乗員476人のうち死者・行方不明が約300人に上っている。

 事故原因はまだ究明されていないが、乗員の過失による可能性も浮上。
 船が浸水するなか、船内放送では「その場を動くな」との指示が繰り返されたと、生存者たちは語っている。

 セウォル号は傾き始める直前に右に急旋回した。
 この無理な針路変更で座礁したか、または貨物が固定されていなかったためにバランスを崩した可能性もある。
 
 乗客の大半は高校生で、修学旅行で済州島に向かう途中だった。
 この惨事に国全体が悲しみに覆われ、行方不明者の安否に胸を痛めている。

 当然のことながら、乗員の責任を問う声が噴出。
 特に船長は、乗客を見捨てて真っ先に逃げたのではないかと非難されている。
 乗客の家族らが待機する体育館では、姿を見せた朴槿恵(パク・クネ)大統領に怒号を浴びせる人もいた。

 しかし他国で同様の悲劇が起きた場合とは異なり、
 多くの韓国人はこの件を単なる過失や当局の不手際による事故とは考えていない。
 韓国人は、あの沈没船に自分たちの
 「国民性の欠点」や「国としての未熟さ」
を見ている。

 「たとえ乗員の不注意によるものでも、国民は韓国の恥と言うだろう」
と、ソウル郊外で編集者として働く33歳の女性は言う。

 確かに、悲しみと嘆きとともに恥という感情は事故翌日のソウルで多く見られた。
 市内でコンビニを経営している年配男性は、
 「韓国人であることが恥ずかしい」
と叫んだ。
 「これで先進国と言えるのか。
 政府の野郎どもなんか当てにできない」

 国内メディアも今回の惨事について、
 「混乱、軽率、救援の遅れなど典型的な途上国の対応だ」
 「韓国は人命を重んじない国だと国民は実感したに違いない」
などと報じた。

■急速な経済成長にも原因

 欧米では、このように悲劇的な事故と国家威信、恥、自尊心とを結び付けて内省するといった反応は起きないだろう。
 欧米で惨事が起きた後に続くのは、過失への非難と犠牲者への哀悼、そして安全性や対応策の改善だ。

 12年にイタリアで起きた大型客船座礁事件では、乗客を見捨てた船長が過失致死容疑ですぐに逮捕された。
 05年にハリケーン「カトリーナ」が襲来したアメリカでは、政府の救援の遅れが批判されたが、国民性うんぬんが語られることはなかった。

 だが韓国では人災はそれ以上の意味を持つ傾向にある
 貧困国からあっという間に豊かなハイテク国家に成長したプライドがあるにもかかわらず、
 今にも失態を演じるのではないか、
 まだ力不足なのではという不安が国民の心に刷り込まれて
いる。

 急速な成長にも原因があるのかもしれない。
 アジアの他の新興国と同じく、建物や車は質や安全性を犠牲にしてでも急ピッチで造られ、その過程で安全がおろそかにされた面もある。

 94年にソウル聖水大橋の中央部が崩落して30人以上が犠牲になった事故や、ソウルの三豊百貨店が95年に突然崩壊し500人以上が死亡した事故も、その
結果だったかもしれない。

 韓国は急成長によって大事故が起きやすい国になり、そのまま90年代に先進国の仲間入りをした。
 韓国人の中には、分不相応と感じた人もいる。

 今はそろそろ胸を張っていい頃なのに、自国を誇る気持ちに確たる自信がないのは相変わらず。
 米タフツ大学で朝鮮半島を専門とするイ・スンヨン助教はこう言う。
 「韓国は自分たちが世界の目にどう映っているかを気にし過ぎだ」







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