2014年4月3日木曜日

韓国全体の負債、10年前に比べ2.2倍に増加:

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朝鮮日報 記事入力 : 2014/04/03 08:36
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/04/03/2014040300705.html

韓国全体の負債、10年前に比べ2.2倍に増加


 過去10年間に企業、家計、政府・政府系企業の債務が2倍以上増え、ただでさえ低成長に陥っている韓国経済の弱点となりつつある。
 本紙がこのほど、各経済主体の負債水準を集計した結果、
 昨年末現在で韓国全体の負債総額は3783兆9000億ウォン(約371兆6000億円)で、
 10年前の2003年(1696兆ウォン=約166兆6000億円)に比べ2.2倍増えたことが分かった。

 しかし、借金の山に耐えられるほど返済能力は高まっていない。
 韓国の経済規模を示す国内総生産(GDP)は、同じ期間に810兆9000億ウォン(約79兆6000億円)から1428兆3000億ウォン(約140兆3000億円)へと1.8倍増えたにとどまった。
 その結果、負債の全体規模がGDPに占める割合は、03年の209.2%から13年の264.9%へと急増した。
 負債比率264.9%とは、韓国の国民全員が2年8カ月にわたり、全く消費せずに生産を続けなければ、借金を完済できない数字だ。

 韓国のGDPに占める家計債務の割合は85.6%、民間企業債務の割合は115.7%で、
 既に世界経済フォーラム(WEF)が示した限界値(家計75%、企業80%)を超えている。

 公共部門の負債比率は63.6%で、WEFの限界値(90%)には達していないが、負債の増加ペースが民間部門を上回っていることが問題だ。
 過去10年間に民間企業の債務が1.9倍、家計債務が2.2倍増加したのに対し、公共部門の債務は3.3倍増えた。
 この傾向が続けば、5年後の19年には、公共部門の負債比率が危険レベルの92.9%に達することになる。

 韓国は通貨危機(1997年)、クレジットカード債務問題による混乱(2003年)、世界的な金融危機(08年)という3回の危機で一時的に負債比率が低下したのを除けば、過去20年間に負債比率が上昇し続けてきた。
 韓国銀行が10年現在で主要国の対GDP比負債比率を調査したところ、
 韓国(251.3%)は、日本(376%)、スペイン(291%)
を下回ったものの、
 米国(249%)、フランス(248%)、カナダ(217%)、ドイツ(209%)
を上回った。

 世界的な金融危機以降、欧米各国が国家主導の負債削減プロジェクトを展開したことを考えると、主要先進国と比較した韓国の国家負債レベルはさらに高まったとみられる。
 これについて、韓国企画財政部(省に相当)は
 「韓国の政府負債比率は経済協力開発機構(OECD)加盟国平均に比べ、非常に安定的に管理されており、負債比率が高い政府系企業を重点管理対象に指定し、負債削減を進めている」
と説明した。

 しかし、民間の経済専門家は、家計債務が景気回復の足かせになる状況で、公共部門の債務まで危険レベルに達した場合、経済全体が「高債務・低成長」のわなに陥ると警告している。
 現代経済研究院のイム・ヒジョン経済動向分析室長は
 「家計債務と企業債務に加え、公共部門の債務が急速に増えれば、今後の経済危機に際し、政策対応が難し状況になりかねない。
 政府と政府系企業の負債増加速度を抑えるための特別な対策が求められる」
と指摘した。